情報や通信などのやりとりを目に見える形で管理を行う「EMS」に対する社会的なニーズは年々高くなってきています。
特に東日本大震災をきっかけとして、限りあるエネルギーを効率的に活用できるしくみの模索が行われています。
こうした状況の中で、建物(building)全体を管理する「BEMS」にも注目が集まっています。
商業施設やオフィスビルなどにおいて、建物全体でエネルギーを一括して管理するシステムを採用することで、より効果的な建物の管理が可能となると考えられています。
この仕組みを取り入れることで、建物の管理者・利用者それぞれにとってメリットがあると
考えられます。
建物の管理者にとっては、効率的にエネルギーを管理することが可能となり、
電力などエネルギーの使用量を極力抑えることができます。
また、建物を利用する人にとっては、利便性や快適性の向上を期待することができます。
さらに、この仕組みを取り入れることで建物全体のデータが数値化され
簡単に把握することができるようになるため、
その時に応じて最適なかたちで、エネルギーを再配分できるメリットもあります。
環境にかかる負荷を軽減する一方、人々の生活の質についても高い水準で維持できるという都市の
スタイルは、「スマートシティ」として注目を集めています。
地球規模で環境問題を検討する際にも、先進国においては、
こうした技術力を維持し、さらに高めていくことが期待されています。